この制度融資の申込みの手続きは次の通り。
第1のパターンは、まず最寄りの取扱金融機関に申込む方法である。
そこでは金融機関所定の様式に融資を申込む。
その申込みは金融機関から信用保証協会に信用保証を申込む。
信用保証協会では当該企業の内容を決算書類等で審査する。
その結果信用保証の承諾が得られればその旨取扱金融機関に「信用保証受講者」が送られ、融資が実行に移されることになる。
第2のパターンは、まず信用保証協会に出向いて、そこで協会所定の様式にて融資を申込み、信用保証協会の審査を受ける。
それに合格すれば融資が実行されるが、実際の資金は斡旋された金融機関の預金口座に振り込まれるという仕組みである。
いずれの方法をとるか(日頃取引をしている金融機関か、あるいは直接信用保証協会か)は中小企業者の自由である。
この制度の窓口は地方公共団体(東京都の場合は都や区等)の制度融資であるため、直接東京都の金融課、区の商工金融課の窓口でも相談に乗ってくれる。
また商工会議所、商工会、中小企業団体中央会でも融資の相談に応じてくれるので、それらの会員の人達はその窓口を利用するのも気軽で手っ取り早いものといえる。
これらの制度融資を利用するには、いまどんな目的で資金を必要としているか、まずその資金使途を明確にしてから相談に出かけることがポイントである。
例えば東京都の制度融資には「売上減少・取引先企業の倒産等に対応する資金」「新製品開発・事業承継・多角化等さまざまな取り組みを支援する資金」「企業再建」「リバイバル支援」「産業力強化融資」「小規模企業融資」「創業融資」と百花繚乱になっている。
また、これらの制度融資は制度によって対象、融資限度額、資金使途・融資機関、利率、連帯保証人、物的担保等の融資条件が決まっているので、よくその中身を見て、自分が必要とする資金がどの制度融資に合致するのかを見極めたい。
内容が十分理解できない時は遠慮なく窓口に尋ねるとよい。
ケースによっては、保証人不要や地方公共団体から利子が補助されるものもある。
金利負担の軽減につながるというメリットもある。
都道府県をはじめとする各種の制度融資は制度そのものの趣旨や内容は一応整っているものの、制度のPRや利用の普及にやや遅れが目立つ。
したがって日頃馴染みの少ない金融課や観光金融課等を訪問する以前に日常取引のある金融機関からまず制度の概要を説明した案内を入手して中身をよく理解することであろう。
ちなみに東京都の場合、産業労働局が「中小企業のための融資のしおり」(平成21年度東京都中小企業向け融資制度)を最寄りの金融機関の窓口で配布している。
また、特別区の場合も//区中小企業事業資金「融資あっせんのご案内」という小冊子を配り、利用を促している。
したがってまずはこれらの資料を入手して、今必要としている資金が制度融資内にあるかを見極めて、そこからスタートするとよい。
これらの制度融資は、保証協会経由や銀行経由にしても融資に伴う反対給付ともいうべき預金等の加入は強制されないのがよい。
当面の貸付利息を支払った残り全部が資金として利用できる。
とかく馴染みが薄い制度融資であるが、まずは地方公共団体の金融課、保証協会の窓口で相談に乗ってもらおう。
景気低迷、不況の長期化の中でも懸命に企業を立ち直らせるため、最近「駆け込み寺」として注目されている機関に中小企業再生支援協議会がある。
しかしまだ発足間もなく、またPR不足もあって中小企業やその関係者の中にはその存在すら知らない人たちも少なくない。
中小企業再生支援協議会は、産業活力再生特別措置法に基づいて各都道府県に設置された公正かつ中立な公的機関である。
この協議会には、企業再生に関する知識や経験を持つ専門家が常駐している。
そして必要に応じて外部から専門家として公認会計士、税理士、弁護士等の人達の参加を求めて検証に立ち会ってもらったり、助言を受けられたりする仕組みになっている。
これまで中小企業再生支援協議会に相談されているケースには、企業自身は再生の意欲を持ち、一応事業計画等を自ら作成しているが、その計画自体が実績と大幅に食い違うため取引金融機関から計画自体に問題ありと指摘され、計画そのものが十分納得されていないケースが多い。
そのため貸し渋りや貸しはがしにあい、また返済猶予を求めても思うように了解を得られないケースが多い。
それに加えてメインバンクは一応存在するものの、取引金融機関同士お互いに企業の実範について情報交換はするが、それを実質リードする金融機関が存在しない、いいかえると各金融機関同士がその企業の再生支いうことだ。
メインバンクによっては、他の金融機関の再生への同意、協調融資を受けるため自らこの協議会の存在を企業に知らせ、協議会の支援を受けるように斡旋するケースもある。
このようにまだ発足して十分月日を経ていないので、その利用の仕方はさまざまであるが、この中小企業の駆け込み寺といわれる協議会に企業自ら相談に赴くか否かが企業再生のカギとなる。
各種のアドバイスを係員から受けながら、次のステップ、再生計画策定に入るのもよいだろう。
この段階で協議会側は企業と相談の上、メインバンク等に事情聴取をし、そのヒアリングの結果メインバンクとして協力の意思表示があれば、協議会と企業は支援決定へ次のステップに入ることになる。
この時には、協議会の担当者に加えて協議会が選任した専門家である公認会計士、税理士、中小企業診断士、弁護士等の専門家が再生計画の策定に入り、企業の財務状態を分析したり、収益力を見直したりして、最後にメインバンクの協力で金融支援内容を検討の上再生計画が作成される。
この再生計画をもとに企業・協議会・メインバンクは、他の金融機関に支援を要請する。
運よく協力が得られればよいが、保全状況や保証人の状況によって再生計画自体、他の金融機関から支援不可との回答を受ける場合もある。
この協議会は、企業版の地域総合病院といわれているが、企業再生にはあくまで企業自身の再生への意欲とそのための具体的な戦略と計画が不可欠である。
協議会自体の存在価値は専門家による再生計画の策定にあり、それを取引金融機関がそれぞれ異なった利害を乗り越えてどう調整するかにかかっている。
金融機関同士の企業再生のための協調と支援体制の確立にこの協議会の存在価値があるといえよう。
ただ、秘密は厳守されているとはいえこうした協議会利用の風評が万一、社外に流れた場合、企業自体の借用に何らかの影響を与える点は否めない。
利用するにしてもあくまで極秘に行動し、関係者にだけ知らせておくなどの周到な配慮が必要であろう。
また第2ステップの再生計画の作成に当たっては、外部の専門家やそのグループに相当のコンサルタント料を支払うので、その負担増を予め考えておかなければならない。
時代が変わっても金を貸す立場は有利で、借りる立場は弱腰、不利である。
こうした相手の弱い立場を見透かすように取引先である顧客に対して強腰で不誠実に接している銀行がある。
以下に述べる事例が最低でも5つ以上当てはまる場合は、早速その銀行との取引をやめたほうがよい。
頼りになる銀行か頼りにならない銀行かの峻別は、企業にとっても個人にとっても極めて大切なことである。
歩積・両建預金復活?融資と抱き合わせで投資信託の強引な勧誘資金不足の高度成長時代には、借りる立場の不利な状態を見越して、銀行によって借入金の中から2、3%の預金を普通預金等に強制的に積み立てさせていた。
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